最新の記事
カテゴリ
voice*お客様より Exhibition*展示会 news*お知らせ works*仕事してます house*改修中 nature*里山便り favorite*好きなもの foods*美味しいもの travel*旅 My son*うちのチビ NZ*ニュージーランド season*季節のこと *LINK*
以前の記事
2019年 04月 2018年 04月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 more... その他のジャンル
記事ランキング
画像一覧
|
2009年 08月 12日
――もう二週間ほど前のことですが
『鏝絵(こてえ)』ツアーに行ってきました。 ここ津金は、実は集落のあちこちに「鏝絵」を見ることが出来ます。 全国各地でも蔵や家の漆喰壁に、「家紋」や「姓」 または、縁起ものや災い除けの一文字を書くことはよくあることですが (↓こんな風に火災避けのための「龍」の文字) 漆喰に色を混ぜ、レリーフ状に盛り上がらせた絵 そんな「鏝絵」を飾っているところは なかなか珍しいものなのです。 もちろん、全国各地約3000箇所近くは現存しているようなのですが ほとんどは鏝絵の町として有名な、大分の安心院町や 鏝絵の第一人者、入江長八の鏝絵美術館もある 静岡県松崎町などに集中しているようです。 実は私、chizは「鏝絵オタク」であります(笑) 十年前に企画した剣女ツアーは無理矢理、松崎の鏝絵美術館に行きました(をぃ) ひとり、目をキラキラさせて鏝絵に張り付いていた幹事 周りのメンバーの冷めた視線が痛かったなぁ~(ごめんね、みんなー) そんな自分が移住してきたこの集落に こんなに「鏝絵」が見られようとは!!! いやはや、運命を感じてしまいました……(^^♪ ――余談すぎましたが ここ津金に鏝絵が多いのは、実は名左官職人がいたからなのです。 三井貴男さん、という100歳近くになられる方 戦前・戦後の時期に津金の近辺の蔵の漆喰を手がけられたそう 代表作の↓「月と波と鶴」 円の中に描き込まれた縁起物 飛沫が見えるような 立体感のある「波」 飛び立つ「鶴」と大きな「満月」 この頃の職人さんは、下絵こそ描きましたが 漆喰を塗るように、壁に直接塗り仕上げたというからオドロキの技術です。 ↓は隣町小淵沢などの鏝絵をめぐりました。 二宮金次郎の鏝絵 勉学に励む姿はお馴染みですね 両脇の壁には縁起物の「鶴と亀」 二羽の飛び立つ「鶴」 鶴は吉祥柄でよく使われるから、なんとなく嬉しいv こちらの蔵戸も立派でした!なまこ壁がモダンです 蔵の反対側には家紋が入っています 手前は味噌蔵 裕福なお家ですね~ 「大黒天」です お金貯まるようにね~♪ めずらしいピンク色の「松」 可愛いですv ありそうで無かった「龍」の鏝絵 これは近年のものなのか、彩色鮮やかですね 舶来風に描いた「大黒天」 下のギリシャ文字は苗字です ここ北杜市内には三井さんの他にも 諏訪から来た左官職人達が一時期滞在して たくさんの鏝絵を残しているそうです (↑の小淵沢はほとんど彼らの作) 現存しているもので、その家できちんと管理されているものもあれば すでに誰も住む人の居ない廃屋同然となり ただ朽ちて行くのを待つのみ、という鏝絵もたくさんあるそうです 高名な画家が描いたものではないけれど 腕のよい職人たちが、心意気をこめて描いた鏝絵の数々 「大衆の芸術」とでも呼べそうな「鏝絵」 なんらかの形で保存して欲しいなぁ、とあらためて思いました。 まだまだ北杜市内にも、観たことない絵がたくさんあるので いつかまた日をあらためて「鏝絵めぐり」してみたいです♪ ~8/31までNPO主催の企画展 やってます↓ ■左官職人の芸術 (鏝絵) 於:須玉歴史資料館(旧明治学校
by Ryuz_gallery
| 2009-08-12 02:58
| favorite*好きなもの
|
ファン申請 |
||